上毛かるたで群馬県ガイド

ろ「老農 船津伝次平」

読み「ろうのう ふなつでんじべい」

「老農」というのは使わない言葉ですが、「ろ」から始まる言葉というのは、
なかなかないので、苦し紛れ感がビンビン伝わってきます。

「船津伝次平」とは富士見村(現前橋市)出身の、文字通り、幕末の
農業研究家であります。

でも、享年66なので、そこまで老人ではありません。

ざっくり言うと、赤城山の原野をザックザクと開墾して、西洋式近代農法を
積極的に取り入れることにより、現在の群馬の農業の礎を作った人であります。

その革新的な農法は「船津農法」と言われ、群馬のみならず全国に広まった そうです。

また、多趣味な人物だったらしく、関流の和算(次の「わ」で説明します)や
俳諧にも明るく、軽快な節回しの俗謡に乗せて農業指導を行いました。

なんだかよくわかんない人だな。

具体的な著書としては、

  • 「里芋栽培法」
  • 「太陽暦耕作一覧」
  • 「蚕糸の数」

などがあり、やはり「蚕糸」ということは、群馬の織物業の振興にも大きく
携わった人であることがわかりますね。

ちなみに「明治の三老農」として、伝次平のほかには、中村直三、奈良専二が
有名です。

すがすがしいまでにニッチ過ぎて全く知りませんが。